昨日は幹部さん6名と経営セミナーで学んできました。
松下経営哲学実践の秘訣「社員が主体的に会社の発展を作り出す企業はどうって創るのか?」
- 目標でなく目的に焦点を当てる
「事業経営においては、 たとえば技術力も大事、販売力も大事、資金力も大事、また人も大事といったように大切なものは個々にはいろいろあるが、いちばん根本になるのは、 正しい経営理念である。それが根底にあってこそ、人も技術も資金もはじめて真に生かされてくるし、また一面それらはそうした正しい経営理念のあるところから生まれてきやすいともいえる。だから経営の健全な発展を生むためには、まずこの経営理念をもつということから始めなくてはならない。そういうことを私は 自分の六十年の体験を通じて、身をもって実感してきているのである。」by松下幸之助
「企業は社会の公器である。したがって、企業は社会とともに発展していくのでなければならない。自分の会社だけが栄えるということは、一時的にはありえても、そういうものは長続きはしない。やはり、ともどもに栄えるというか、いわゆる共存共栄ということでなくては、真の発展、繁栄はありえない」by松下幸之助
会社経営においては、理(理念、真理、理想)と利(利益、利潤、営利)の統合をすることが重要であり、理がなければ一時的には利を得ても長続きはしません。
また、責任をとれる人は、一時的にうまくいかない時期があっても長い目で見れば右肩上がりに成長し、逆に責任から逃げる人はうまくいくのが一時的です。
利己的な人は貧乏になり、いつでも責任を持ち自分の器を大きくすることでしか継続的に裕福になれることはありません。
責任のとれる人は、お金(利)は後からついてくると知っている人であるとも言えます。
「成功は成長の果実」ということを理解し効率よりも効果を追求すること、目標以前に目的を目指すことを理念経営と呼びます。
- 外的コントロールと決別する
『水槽理論』というものがあり、これは、組織変革の様を例えたものです。
水槽の中の魚が病気になった時、水槽の外へ出して治療をし、再び水槽に戻したとしても、水質は悪いままのため、その魚はやがて病気を再発してしまいます。
これを防ぐためには、魚を丈夫に育てることもさることながら、その水槽の水質を変えていく必要があります。
ここで言う水質とは「企業文化・風土」、魚とは「社員」のことであり、社員の成長を生み出すためには、
水質である「企業文化・風土」にアプローチすることが重要であるという考え方をするのが、この『水槽理論』です。
そして、この「水質」を作っているのは、社員の言動。すなわち、社員の言動が変わることで、組織の「水質」を変えることができます。
働く仲間全員が、人からの強制ではなく、自らの心の中から本当に良い職場を創りたいと考える社風を創ることが大切です。
働く人たちが、雇い主は?「お客様」と考え、自分の上司は?「原理原則」と考えることが大切です。
【外的コントロール心理学】では、次のような考え方をします。
・人は外側から動機付けられる
・人はコントロールすることができる
・自分も人によってコントロールされる
【選択理論心理学】では、次のような考え方をします。
・人は内側から動機付けられる
・人をコントロールすることはできない
・人は自らの選択によって行動する
・ 人は自分自身によってのみ変わることができ、より効果的な人生を送ることができる。
・人は自分自身の行動に対して責任がある。社会や、遺伝や、過去に責任はない。
・ 人の問題行動は満たされていない欲求を満たそうとする表れであり、自分の欲している心のイメージ写真に近づけようとしているのである。
- 社員が満たされる環境をつくる
社員さんが5つの基本的欲求を満たすこと、その為には個々の5つの欲求の違いを認め合い共有することのできる社風やシステムが重要です。
■ 生存の欲求
空気や水、食べ物、住居、睡眠など、生きていくために必要なすべてに対する欲求。
■ 愛・所属の欲求
家族、友人、会社などに所属し、愛し愛される人間関係を保ちたいという欲求。
■ 力の欲求
自分の欲するものを、自分の思う方法で手に入れたいと思う。
人の役に立ちたい、 価値を認められたいという欲求。
■ 自由の欲求
自分の考えや感情のままに自由に行動し、物事を選び、決断したいという欲求。
誰にも束縛されずに自由でありたいという欲求。
■ 楽しみの欲求
義務感にとらわれることなく、自ら主体的に喜んで何かを行いたいと思う欲求。
企業と社員さんが共に勝つ経営とは、企業発展と個人の自己実現が共に実現できる経営である。
- 自社の事業価値を伝え続ける
人は、「3,4回同じ話を聞くとまた言っている思い、5,6回で重要らしいと考え、10回同じを話を聞いてやっと本気が伝わる」と言われ経営理念、使命感を浸透するたえに繰り返し伝えることが経営者、幹部の仕事であると言われます。
- 揺るぎない社員感を持つ
器のある人は人が偉大に見え、器のない人は人がダメに見える。
「経営というものは、人間が相寄って、 人間の幸せのために行なう活動だと言える。 したがって、その経営を適切に行なっていくためには、 人間とはいかなるものか、どういう特質を持っているのか ということを正しく把握しなくてはならない。 いいかえれば、人間観というものを 持たなくてはならないということである」 by松下幸之助
どんな人でも無限の可能性を持ち、学ぶべき長所を持っていると考え、お互いを認め合える関係、期待し合える関係、学び合える関係が良い会社を創ります。
その為には、まず自分自身を認め揺るぎない自信を持つことが大切です!
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