49 ライバルの計画・実行がぶれたときこそ王道を歩け!

 ニコン・エシロールの立て直しをしていた時のことです。
眼鏡業界では極端な値引き合戦が始まりました。
特に業界一位のA社がこの競争に参入し、値引きを始めたという情報に、重役以下社員が青い顔をしていました。
 しかし、そのとき私は内心、「しめた!」と思ったのです。

 社員たちの反対を押し切り、私はあえて高付加価値、高価格の商品を市場に投入したところ、その商品は大ヒットし業績を一気に回復させました。
他社も含めて周囲の目は、私の奇策が当たったと見たことでしょう。

 しかし、実は私は商売の王道を歩んだだけなのです。
高付加価値商品は利益率が高く、安価な商品と同じ売り上げでも利益が大きい。
この原則を忘れ、安売り合戦をするほうこそ、私から見れば奇策なのです。

長谷川和廣